シンポジウム「葛西臨海水族園の長寿命化を考える」

2019年12月19日(木)

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葛西臨海水族園は、1989(平成元)年のオープン以来5,500万人超の市民が訪れ、今や市民にはなくてはならない存在となっている。その水族園も30年の月日を経て、飼育設備と一部の躯体の老朽化が進み、バリアフリー対策も含め施設の増改築を考える時期を迎えている。

東京都は2018年「葛西臨海水族園のあり方検討会」を開催し、2019年1月に「葛西臨海水族園の更新に向けた基本構想」の報告書を発表した。今年度には新たな水族園(新施設)の建設に向けた「葛西臨海水族園事業計画検討会」が開催されている。しかしながら基本構想には「既存施設とは別に建築する建物(新施設)に水族園機能を全て移すことを基本とした検討」、「既存施設については、水族園機能を移設後、施設の状態等を調査の上、そのあり方について検討する」と記されており、既存施設から水族館機能を全て取り除き、状況によっては既存施設を取り壊す可能性を示唆する内容となっている。

今日まで既存施設についての議論が全くなされないまま、新棟ありきで計画を進めようとしている都の計画策定方法には見直しが必要である。すなわち既存水族園について建築的・文化的価値を論じ、その健康度を再調査した上での、将来を見据えた既存施設のあり方と大水槽を有する新棟の必要性とその相互の連携、将来に向けたサステイナブルで健全な水族館施設の運用方法の検討が必要である。水族園の一部の機能(中小展示水槽、教育・展示・事務所・飲食物販など)は既存施設の活用が充分に考えられ、そのためにも新たな水族園の施設要件等の検討と同時に既存建築の長寿命化を検討していくことが先決であると考える。

本建築は現代日本を代表する建築家の一人である谷口吉生(1937〜)の設計による名作である。『90年以降の水族館の展示手法や建築空間においても格段に質が向上したのは、葛西臨海水族園の出現によるところが大きい』と高く評価され、まさにターニングポイントになった水族館である。この建物の有する文化的及び水族館的価値について改めて考え、建築の長寿命化を考慮した適切な公園の整備計画の策定を検討いただきたく、「葛西臨海水族園の長寿命化を考える」と題して緊急シンポジウムを実施する。

日時
2019年12月19日(木)13時〜17時
プログラム(予定)
総合司会 安田幸一(東京工業大学教授、東京都葛西臨海水族園検討会委員)
会長挨拶 竹脇出(京都大学教授、本会会長)
基調講演 槇文彦(槇総合計画事務所代表)

東京都が進める葛西臨海水族園基本事業計画概要と問題点
柳澤要(千葉大学教授、東京都葛西臨海水族園検討会委員)

葛西臨海水族園のライフサイクルについての概説
村田博道(森村設計副社長)

講演
安部義孝(ふくしま海洋科学館長、元東京都葛西臨海水族園長)
仙田満(東京工業大学名誉教授、本会元会長)
古谷誠章(早稲田大学教授、本会前会長)
松隈洋(京都工業繊維大学教授、DOCOMOMOJapan)

討論会討論会
司会:森山高至(建築エコノミスト)

会場からの質疑
まとめ 田中友章(明治大学教授、本会総務理事)
(敬称略)

参加費
無料
定員
150名(事前申し込み制・先着順)
申し込みページ
https://www.aij.or.jp/event/detail.html?productId=625213
主催
一般社団法人日本建築学会
会場
建築会館ホール
(東京都港区芝5-26-20)
  • JR山手線・京浜東北線田町駅(三田口)より徒歩3分
  • 都営地下鉄浅草線・三田線三田駅(A3出口)より徒歩3分
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